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    憲法・刑法について~第三回~ 憲法・刑法と予備校のあり方

    皆さんこんにちは。

    今日から憲法対策の続きをお話したいと思います。

    従来における予備校の憲法の講義は、コマ数が5回~8回程度であり、時間的に「体系や論理、考え方」を掘り下げて扱うことができず、「判例の結論はここだから、ここは覚えておくように」というような論点の指摘に終始する、謂わば「暗記科目」のような扱いになっていることが多いこと。

    また、予備校が提供している情報や、多くの市販の司法書士試験用テキストをどれだけ一生懸命勉強しても、本質の理解(前回までの記事を参照してください)はおろか、情報量すら不足してしまいがちであること。

    その結果として、例えるならば、「行政書士試験や宅建に要求される民法の知識レベルだけで、司法書士試験や司法試験の民法を解く」というような準備不足の状態となりかねないということ。


    という問題点を掲げました。

    なぜ、そのような現状となっているのかというと、憲法は「時間をかけずにコンパクトにまとめる」というのが講師の中での通説といってもよい現状であり、講座や市販のテキストにもその思想が表れているので、体系や論理、情報量よりも、簡潔さが重要視されているからです。

    では、その通説は正しいのでしょうか。

    答えは、ある意味ではYES、ある意味ではNOです。


    そもそも、この講師の間での通説には背景があります。それは、民法や商法、登記法や民訴で受験生は手一杯であり、憲法に多くの時間を割く余裕はないだろうという推測です

    確かに、多くの1年目の受験生に関してはそのことが当てはまるかもしれません。

    しかし、1年目でも主要科目については、相当のレベルに到達する受験生を私は何人も見てきていますし、2年目・3年目以降の方は、今までの蓄積がありますから主要科目に関してはそれなりのレベルに到達している方も少なくないでしょう(例えば、本試験や公開模試で30/35くらいとれるレベルになっていることが多いはずです)。

    こういう方達は、主要科目に比べて特に憲法の手ごたえがないということを実感しているはずです。

    主要科目ができている人は、手ごたえの差から、憲法に関しては今のままでの勉強方法では頭打ちであり、現状の知識・素養を維持することはできても、伸ばすことは難しいということがわかるはずです



    そこで、きちんと主要科目が理解できている方には、憲法のレベルを1ランクあげるべきであるといえます

    本当は、予備校が憲法・刑法だけの短期講座を用意するというのが一番よいと思います(既修者向けということを想定してそれぞれ各最低10コマ以上)

    そして、できることなら講師は弁護士で、テキストも弁護士に作ってもらうのがいいと思います。司法書士試験だからといって司法書士が教える必然性は何もないのであり、司法書士で憲法をきちんと勉強・研究している人間はそう多くないからです。

    司法書士が作らないで本試験の傾向とあうものができるのかという疑問があるかもしれませんが、基本的に弁護士の方が司法書士よりも憲法に関してははるかに知識・素養があるのが通常であり、過去問集を見てレベルを調整してもらえば済むだけの話です(大は小を兼ねます)。

    伊藤塾は伊藤真先生が憲法を担当なさっていると伊藤塾のウェブサイトに書いてありますが、本当なら素晴らしいことである(受験生は、他の予備校にはない大きなアドバンテージを得ている)と思います。


    しかし、残念ながら憲法を重点的に講義する講座はあまりないのが現状です。このことを指して、私は現在の予備校は潜在的需要の掘り起こしができていないのではとの疑問をもっております


    そして、予備校が用意しないのであれば、自分で対策を立てていかなければならないということになります

    それでは、ここからは一つの解答として、私が受験時代にとった対策と、普段の講座の中で話している憲法対策(勿論、私はこれが最善であると思っています)をお話していきましょう


    まず、私が受験時代にとっていた方法は、司法試験・公務員試験・行政書士試験の過去問をガンガン解くことです。

    正直、今思えば問題だけ解いても体系的に学習するわけではないので「本質の理解」とはほど遠いのですが、それでもやらないよりはマシだったかなと思っています。

    しかしながら、結局、本試験においては危惧していた通り憲法を1問失点してしまいました(午前の部の本試験で35問中33問正解することができましたが、2問の失点中1問が憲法です)。

    この方法は、今から直前期を迎えるという方にはある程度オススメできるやり方です。特に司法試験の問題は、本質を問う問題が多く、知識量が増えるだけでなく、理解にも役立ちます

    但し、過去の答練の問題をたくさん持っているという方や昨年から答練を受講している方は、それを演習すれば足りるので、わざわざ司法試験の問題にまで手をださなくてもよいでしょう。


    続いて、今年の本試験は受けないという方(来年の合格が目標の方)に関しては、基本書を読むことをお勧めします。私は例年この時期に20か月コースの人には今のうちに基本書を読んでおくことを勧めています

    ※基本書というのは予備校が出版している基本テキストではなく、学者の先生が書いた本です。司法書士試験の業界では、なぜか予備校テキストを基本書と呼んでいる方が少なくありませんが、正確ではありません。

    読むべき書籍としては、

    ・定番ですがおそらく本試験のネタ本の一つであろう、芦部信喜著(高橋和之補訂)『憲法』/岩波書店
    ・統治に関する記述が充実しており、スタンダートテキストである、野中俊彦・中村睦男・高橋和之・高見勝利著『憲法I・II』/有斐閣(こちらは二分冊であまりに重厚なため通読はするべきではありません。情報を予備校の本にまとめ、辞書的に使う本です)
    ・読みやすさを重視するなら、渋谷秀樹・赤坂正浩著『憲法1・2』有斐閣アルマ/有斐閣

    あたりから一冊選ぶのがよいでしょう。

    基本的には一度通読してみるのがいいと思いますが、例えば竹下先生の「直前チェック」のような情報一元化ツールに、基本書から必要と思われる情報を抜き取ってまとめていく、という方法もお勧めです

    特に予備校の本を読むにつれて、理論面で理解しがたい部分がでてくることも少なくないと思いますが、これらの基本書を辞書的に使い、調べ、まとめることでスッキリすることも少なからずあるでしょう。


    逆に、今から直前期という方は、これから重厚な基本書を通読するのは自殺行為ともいえますので、辞書的に使う場合に限って購入を検討してみるとよろしいかと思います。




    最後に、報告になりますが、当ブログでは当面の間コメント欄を削除させていただきます。

    というのも、コメントにて、

    「憲法の結論は結局なんなんだ。答えをいつまでも書かないから混乱している。できもしないことを書くんじゃない。ランキングに参加するな」とのクレームがありまして、正直げんなりしているからです。

    「できもしないこと」の意味もわかりかねますし、「ランキングに参加するな」と強要される理由もわかりかねますが、そもそも私にも記事の構想を練る時間が必要ですし、いつでも書けるわけでは当然ありません。

    今回このような順番にしたのも、「本質の理解」という記事を先に書いた方が、今日の内容をより理解していただきやすくなるということに配慮したものであり、「答えがわからないままでは混乱する」というのは、直前期の受験生の心情を察するにわからなくもないですが、何の接点もない私にすべて依存されても正直困ります。

    私が書くことが唯一の正解であるはずがないのであり、所詮は一つの方法論にすぎません。勉強方法は(いろんな人の意見を聞いて)自分なりに考え、実践することが要求されるでしょう。


    ということでございまして、本来であれば、受験生の方の相談や質問に乗ったりとコメント欄を使ってコミュニケーションをいずれはとっていきたいと思っていましたが、当面の間控えさせていただくことにいたします。

    以前コメントをくださっていた「卓」様には申し訳ありませんが、ご了承いただきたく存じます。


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    憲法・刑法について~第二回~ 憲法・刑法と予備校のあり方

    昨日の記事の続きです。

    私は、司法書士や行政書士試験の範囲内でしか憲法を勉強したことがない人に、憲法が「苦手科目」なんてことはありえないと申しました。

    今日はその趣旨をお話していきたいと思います。


    まずは、私が受験生であったときの話をしましょう。

    憲法の講義回数は全5回(1回3時間なので計15時間)で、テキストが1回の講義につき約50ページ進みました。

    50ページにわたる内容を、一個一個精緻に検討している時間は当然なく、「判例の結論はここだから、ここは覚えておくように」という指摘に終始する、という講義でした


    つまり、憲法という学問は「体系や論理、考え方」が非常に重要で科目であり、試験問題を解答する際にもそれが要求されるにも関わらず、いわば「暗記科目」のような扱いとなっていたのです。


    その結果、学問的な考え方ができないので、過去問を解いてもいまいち解答・理由付けに納得ができず、過去問がそのままの形で出題されたらなんとか答えられるだろうが、もし形が変形したり、判例の「趣旨」を問う問題や学説問題が出題されたら解答することができないだろうな、というのが正直な気持ちでした。

    憲法の問題は「国語の問題」という見解もあります。確かにそれは間違いではないでしょう。

    しかし、日本の「単語」だけを知っている外国人に国語の問題を解かせても答えられないのと同じように、「暗記」しかしていない人に憲法に関する国語の問題を解かせても答えられないのです



    そして、今でも予備校各社における憲法の講義回数は5回~8回程度であり、私の受験当時とあまり状況が変わっていないのが現状です。


    つまり、言い方は悪いですが、多くの予備校・講師の提供する憲法の内容は、正直「やっつけ」である可能性が高いでしょう。



    それでは話を戻します。なぜ司法書士の範囲内でしか憲法を勉強したことがない人に、憲法が「苦手科目」なんてことはありえないのか。


    答えは簡単で、「まともに勉強をしていないものを苦手というのはありえないから」です。



    要するに、現状における司法書士試験における憲法の勉強は、「学問としての憲法」ではなく「単なる試験対策」なのです。

    例えるならば、高校の定期テスト前の一夜漬けと似ていると思います。理解はしていないけど、試験に出そうなところだけをつまみ食いをする。当たればラッキーという程度のものです。

    そして、問題なのは、予備校が提供している情報や、多くの市販の司法書士試験用テキストをどれだけ一生懸命勉強しても、この状態を脱することは難しいということです。

    憲法は「時間をかけずにコンパクトにまとめる」というのが講師の中での通説といってもよい現状であり、市販のテキストにもその思想が表れているので、体系や論理、情報量よりも、簡潔さが重要視されているからです(もっとも、近年出版されている情報量の多いテキストであれば、「理解できれば」運の要素を排除できる可能性はあります)。




    確かに、この司法書士試験には運の要素があります。合格レベルの素養・知識がある人であっても涙を呑むことも少なくないでしょう。

    しかし、高校の定期テストであれば次がありますが、この試験は一発勝負です。落ちたら何にもなりません。ここで勉強したことが違う仕事で役に立つかといえば、全く役に立たないでしょう。厳しい言葉でしょうが、落ちて試験をやめてしまったら、そこに費やした時間は全く無に帰するのです。悲しいですがそれが現実です。


    そうであるならば、「運」の要素をできるだけ小さくするための努力をするべきです。合格の可能性を最大まで高めるようすべきなのです。


    では、憲法における運の要素をなくし、合格に最も近づくためにはどうしたらよいのか。

    また、「時間をかけずにコンパクトにまとめる」という予備校の通説が是か非か。実は、ここまでの話と矛盾するよう感じるかもしれませんが、私自身この思想には一定の合理性があり、「非」とは言い切れないと思っています。

    次回は、これらの話をしていきたいと思います。


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    憲法・刑法について~第一回~ 憲法・刑法と予備校のあり方 

    みなさんこんにちは。


    突然ですが、質問です。

    司法書士受験業界全体において、予備校に通学してくださっている方の総数は増えているでしょうか。それとも減っているでしょうか。


    答えは、間違えなく減っています。


    これは、どこの予備校でも、所謂カリスマと呼ばれる講師でも例外ではないでしょう。


    要因としては、

    ・そもそも受験者数自体が減っている。

    ・ユーキャン等の通信講座、web上で無料講座をする予備校の出現など、予備校の多様化、細分化。

    ・独学合格者の増加。独学者用の書籍の充実。


    などが一般に考えられるでしょう。


    しかし、私はそれに加えて、

    ・潜在的需要の掘り起こしができていない

    ・予備校に対する不信感


    の2つがあると考えています。


    今回は、前者の潜在的需要の掘り起こしについてお話をしたいと思います。


    どこの予備校も、中上級者向けの講座というのを提供していますよね。

    かくいう私も、中上級者向けの講座を担当しております。


    しかし、それは本当に中上級者のニーズに応えるものになっているのでしょうか。



    私が受験生時代に思っていたことをお話しましょう。


    私は受験回数1回なのですが、3月の直前期に入ると、所謂「主要科目」については、それなりの手ごたえもあり、過去問は100%答えられ、公開模試でもTOP100に常に入っていました。

    ところが、それでも常に不安に感じていることがあったのです。


    それが、試験科目の一つである「憲法」です。


    なんだ、憲法が苦手科目だったのか、と受験生の皆さんは思うかもしれません。


    実際に受験生の方に聞いても憲法が苦手という方はたくさんいらっしゃいます。

    でも、本当に憲法が「苦手」といえるのでしょうか。


    私は、憲法を「苦手科目」と言っていいのは、司法試験をちゃんとやっていた人か、学部でちゃんと勉強していて、なおよくわからないという人だけだと思っています。

    つまり、司法書士や行政書士試験の範囲内でしか憲法を勉強したことがない人に、憲法が「苦手科目」なんてことはありえないと思っているのです。



    これはどういう意味なのか。続きは次回お話をします。

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    プロフィール

     

    片口 翔太

    Author:片口 翔太
    平成20年司法書士試験合格。
    法律を全く勉強したことがない初学者から1年1発合格を果たす。1発合格者の中では、トップ成績で司法書士試験を突破。

    以降、実務と共に資格の学校TACにて司法書士講座を担当。法学の素養を高めるため、大量の法学書を買い込み、年間の書籍購入費は毎年100万円を超える。

     

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